Facebookは世界的なソーシャルメディアプラットフォームのひとつです。世界で約30億人のユーザーが使用しており、日本での月間アクティブユーザー数は2,600万人とされています。その広告機能であるFacebook広告は、ビジネスの成功を支援する優れたツールです。ここでは、Facebook広告の基本的な運用手順からクリエイティブのコツまでをわかりやすく解説します。
シーラベルでは、Facebook広告運用のサポートサービスをご提供しています。「Facebook広告のやり方や運用に関心があるけれど、なかなか手をつける時間や人員などのリソースがない」といった悩みをお持ちの方はぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
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Facebook広告とは?初期セットアップ手順
Facebook広告とは、Facebookをはじめとした様々な媒体のフィードやストーリーズに出稿できるSNS広告です。Facebook広告を使うことで、多彩なチャネルに広告を配信することができます。
Facebook広告の掲載先 | 国内の月間アクティブユーザー数 | 海外の月間アクティブユーザー数 |
2,600万人(2019年7月時点) | 29億9,000万人(2023年3月時点) | |
3,300万人(2019年6月時点) | 10億人以上(2018年6月時点) | |
Audience Network | 2,100万人(2016年12月時点) | 10億人以上(2017年1月時点) |
「Facebook広告を活用したいけれど、やり方がわからない」
「効果的に運用するノウハウを知りたい」
そんな方に向けて、まずはFacebook広告のスタート方法をご説明します。
<初期セットアップ手順>
- Facebookビジネスマネージャの作成
- 広告アカウントの作成と設定
- 広告支払い方法の設定
1.Facebookビジネスマネージャの作成
Facebookビジネスマネージャとは、Facebookでのマーケティング活動や広告活動を一元管理するためのツールであり、Facebook広告を運用する上で不可欠です。
尚、ビジネスマネージャを作成するには、Facebookの個人アカウントを保有していることが必要で、ユーザー1人につき2つまで作成できます。
入力が必要な項目は以下の4つです。
- ビジネス名
- 名前
- 仕事用のメールアドレス
- ビジネスの詳細
作成はこちらより行えます。
2.広告アカウントの作成と設定
Facebook広告を運用するには、ビジネスマネージャーの管理画面より「広告アカウント」を作成し、必要項目を設定する必要があります。広告アカウントとは、広告キャンペーンや予算管理など、広告運用に関連する情報を一元管理するためのアカウントです。アカウント名やタイムゾーン、通貨、アクセス権限などを設定します。
3.広告支払い方法の設定
広告アカウントの支払い方法を設定します。クレジットカード、デビットカード、PayPalなどのオプションがあります。支払い方法を設定しないと、広告を実施することはできません。
ここまで、Facebook広告の基本的なセットアップ方法を解説してきました。次項では、具体的なFacebook広告の制作手順をご案内します。
キャンペーン・広告セットの設定
Facebook広告のキャンペーンとは、広告を配信する目的について設定を行うセクションです。また、広告セットとは、ターゲティングおよび広告の配置場所、予算、掲載期間などを設定するセクションを指します。
- 何のために広告を配信するのか
- 誰に向けて広告を配信するのか
最低限、この2つを明確にしてから作業に取りかかりましょう。
キャンペーンの目的を選択
Facebook広告では様々な「目的」を設定できます。キャンペーンごとに最適なものを選択しましょう。
キャンペーンの目的 | 最適なケース |
売上 | 自社の商品やサービスを購入してくれそうなユーザーに広告を配信したい |
リード | 名前や電話番号、Eメールアドレスなど、見込み顧客の情報(リード)を集めたい |
エンゲージメント | 投稿のエンゲージメントや動画の再生数、ページへの「いいね!」、クーポンの利用、イベントへの参加などを促したい |
トラフィック | ウェブサイトやアプリ、Facebook イベントなどのリンク先に誘導したい |
認知度 | 自社の広告に関心を持ち、広告を覚えていてくれる可能性の高いユーザーへ広告を配信したい |
アプリの宣伝 | アプリをインストールして使い続けてくれるユーザーを増やしたい |
広告セットの作成
広告セットでは、「オーディエンス」「配置」「予算と掲載期間」という3つの配信項目を設定することができます。管理ツールである広告マネージャを用いて設定してみましょう。
オーディエンスの設定
Facebook広告を効果的に運用するためには、オーディエンス(広告を表示するターゲット)の設定が非常に重要です。以下は基本的な項目です。
- 年齢
- 性別
- 地域
- 言語
また、Facebook広告はユーザーの興味関心と行動に基づいてオーディエンスを絞り込む機能に長けています。ユーザーがFacebook上で「いいね!」したページや興味を示す特定のキーワード、アプリの使用履歴などを利用して、より具体的なターゲットオーディエンスを設定できる「詳細ターゲット設定」「つながり」についても活用してみましょう。
「詳細ターゲット」については、以下の4つから選択が可能で、全てOR条件で選択できます。オーディエンスのボリュームを見ながらターゲットを選択しましょう。
- 利用者層
- 趣味・関心
- 行動
- その他のカテゴリ
「つながり」については以下の4つから選択できます。
- Facebookページ
- アプリ
- イベント
- その他
こちらはAND条件となるため注意が必要です。たとえば「Facebookページに『いいね!』した人」と「Facebookページに『いいね!』した人の友達」の同時選択は、ほとんどボリュームが出なくなるため、しない方が良いでしょう。
配置
広告セットの「配置」では、作成したFacebook広告をどんな媒体にどんな配置で表示するかを指定することが可能です。手動および自動での設定が可能で、自由に設定したい場合は手動を選択します。配信先としては以下の4つです。
- Messenger
- Audience Network
配信の位置としては、以下がその一例です。
- ニュースフィールド
- ストーリーズ
- 右側広告
- オーディエンスネットワーク
配信位置は細かい設定が可能で、たとえば「Facebookのニュースフィールドには配信するが、Facebookストーリーズには配信しない」といった設定にもできます。
まずは自動配置で試した後、「効果が出ない」「効果の高い(低い)チャネルが明確」といった場合に手動配置で調整することをおすすめします。
予算と掲載期間
広告セットの「予算と掲載期間」では、広告予算およびFacebook広告配信スケジュールを設定することができます。
なお、Facebook広告では、キャンペーン作成時に、「キャンペーン予算の最適化」と「広告セット予算」のどちらを使用するかを選択できます。前者ではパフォーマンスの向上や配信数の増加、自動化などのメリットがあり、後者では配信ごとの予算をコントロールしやすくなるというメリットがあります。以下が予算の注意点です。
- 「キャンペーン予算の最適化」を選択中は広告セットごとの予算を変更不可
- 決まった期間のみ配信したい場合は「広告セット予算」を選択する
- 入札上限価格の設定が反映されるのには15~20分程度時間がかかる
- 適切な予算を設定し、広告セット数は必要最低限にしておく(最適化効率が落ちるため)
ここまで、Facebook広告の基本的な枠組みの制作手順を解説してきました。次項では、Facebook広告の効果的なクリエイティブ手法についてご紹介します。
効果的な広告クリエイティブの作成
Facebook広告の効果を大きく左右する要素のひとつがクリエイティブです。ユーザーは広告のクリエイティブを通じて、商品やブランドが自身に合っているのかどうかを直感的に判断します。
また、広告クリエイティブを作る上で最も重要なことの1つは、「人はスマートフォンでFacebook広告を見る可能性が高い」ということです。
こうしたことをふまえ、効果的な広告クリエイティブ制作のポイントを解説します。
テキスト
広告のテキストは3行以内かつ1行25文字以内で構成するようにしましょう。4行以上になると「続きを読む」と表示されてしまいます。広告のテキストをじっくりと読むことはレアケースなため、おおむね2~3秒で認識できる内容に収めることが効果的です。また、見出しは短く明快にすることを心がけ、何の広告なのか一目でわかるようにしましょう。
画像
アスペクト比は「1:1」
画像は「1:1」のアスペクト比で作るのが大原則です。その理由は2つあります。
- 表示回数が多くコンバージョンを獲得しやすい「FacebookとInstagramのフィード」上に配信される画像の推奨サイズが「1:1」である
- 「1:1」のサイズは、Facebook、Instagram、Messenger、Audience Network内のあらゆる広告フォーマットをカバーできる
高画質の素材を使う
画像はできるだけ高画質なものを使用しましょう。推奨解像度は1080✕1080ピクセル以上です。低画質な素材を使うと、競合に見劣りしてしまいますので、高画質な素材を使うことをおすすめします。
色のコントラストを使う
色のコントラストを使うと、スクロールする手を止めてもらいやすくなります。彩度が増して見える補色対比や、明度対比など、文字や背景の色のコントラストを工夫してみましょう。
様々な画像をテストする
Facebook広告では、ひとつの広告セットに最大6つの画像クリエイティブを設定可能です。アングルや構図などのデザインを変えた複数のパターンをセットし、検証してみましょう。
動画
動画は15秒以内にまとめる
動画の長さは15秒以内にしましょう。ユーザーはよほどの興味関心がない限り、長い動画広告を最後まで見ようとは思いません。また、動画の中で最も見せたいシーンは冒頭に置くことが重要です。Facebook広告をはじめとした動画広告では、最初の2~3秒に見せ場を持ってくることが推奨されます。
縦型または正方形の動画を使用する
多くの人がスマートフォンでFacebook広告を見ています。さらに、縦に持って操作することが多いため、画面の大部分に表示されるよう、縦型または正方形のアスペクト比を使用しましょう。
音声なしでも伝わるようにする
ユーザーの多くは、電車の中や会社内といった公共の場所でもスキマ時間にSNSを使用しています。テキスト、グラフィック、キャプションなどを活用し、音声なしでもユーザーに伝わる動画にしましょう。
コールトゥーアクション(CTA)
CTAとは、広告を見たユーザーに何らかの行動を促すテキストや画像のことを指します。具体的には、広告上の「詳しくはこちら」「資料をダウンロードする」「お申し込みはこちら」といったボタンがCTAにあたります。CTAをつけることで、予約や登録などビジネスにとって重要なアクションにつなげましょう。
初心者でも安心して使える広告プラットフォーム
Facebook広告は、高精度なターゲティングが可能でコンバージョンの最適化にも優れていることに加え、基本的なやり方さえ覚えてしまえば誰でも簡単に運用できる初心者でも始めやすい広告プラットフォームです。構造を理解して配信すれば高い効果が期待できますので、ぜひ挑戦してみてください。
なお、シーラベルでもFacebook広告運用のサポートサービスをご提供しています。「Facebook広告のやり方や運用に関心があるけれど、なかなか手をつける時間や人員などのリソースがない」といった悩みをお持ちの方はぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
実行支援型のマーケティングコンサルティング