Googleリスティング広告は、少額から始められるリード獲得施策です。Web集客に欠かせない施策のひとつですが、設定項目が多いため「やり方がわからない」と感じている方は多いのではないでしょうか。本記事では、Googleリスティング広告の基本的な手順やポイントをわかりやすく解説します。
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Googleリスティング広告とは
Googleリスティング広告とは、Googleの検索結果画面に表示されるテキスト形式の広告のことです。ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されることから「検索連動型広告」とも呼ばれています。
リスティング広告の特徴は以下の通りです。
- ニーズが顕在化している顧客にアプローチできる
- 月額1万円程度の少額から始められる
- 他の施策と比べて即効性がある
- 効果測定と改善のサイクルを回しやすい
- 配信の開始・停止を自由に行える
リスティング広告を出稿できる媒体は複数ありますが、検索エンジンの国内市場シェアで約75%(2024年2月時点)を占めるGoogleに出稿することで多くの人にリーチしやすくなります。
アカウントの構造
Google広告にアカウントを開設し、配信内容を設定することでリスティング広告を出稿・運用できるようになります。
配信内容の設定にあたって、アカウントの構造を理解しておきましょう。Googleリスティング広告のアカウントは下記4つの階層で構成されます。
- アカウント:最上位の管理単位。メールアドレスや支払い情報を登録
- キャンペーン:広告予算や配信エリア、スケジュールなどを設定・管理
- 広告グループ:グループ単位で入札単価や広告ローテーションを設定・管理
- 広告文・キーワード:広告を表示させたいキーワードと広告の説明文などを設定・管理
アカウントを最上位とした下図のような構造になっています。アカウントには複数のキャンペーンを設定でき、キャンペーンには複数の広告グループを設定できます。
例えば、以下のような場合にキャンペーンを分けて管理します。
- 商品・サービスによって運用する広告が異なる
- 予算や入札単価を分けて管理したい
<アカウント構成のイメージ>
以下の記事も参考にしてください。
リードジェネレーションの11の施策|効果測定のやり方と成功事例まで解説
Web広告の種類と効果的な運用方法|課金方式・費用、運用のポイントを解説
【2023年最新】Facebook広告とは|やり方と効果的な運用方法をわかりやすく解説
Googleリスティング広告の出稿手順とポイント
Googleリスティング広告の設定作業は、アカウントの構造に沿って「アカウント→キャンペーン→広告グループ」の順に進めていきます。
<設定手順>
- Google広告のアカウントを開設
- キャンペーンの作成
- 広告グループの作成
- 入稿/広告審査
具体的に見ていきましょう。
【1】Google広告のアカウントを開設
最初に、Google広告のサイトにアクセスして「今すぐ開始」をクリックします。登録フォームが表示されるので、指示に従って入力しましょう。
アカウント設定には以下の情報が必要です。
- 会社で使用するGoogleアカウントの情報(メールアドレスや電話番号など)
- 広告掲載ページのURL
- 支払い情報(クレジットカード)
会社用のGoogleアカウントがない場合は、まずGoogleアカウントを作成しましょう。
「新しいキャンペーンを作成」が表示されたら、画面下部の「エキスパートモードに切り替える」を選択してください。エキスパートモードにすると、広告のターゲットやキーワードなどを細かく設定できるようになります。
続いて、請求先住所の国や通貨などのビジネス情報を確認して「送信」をクリックします。「アカウントを確認」をクリックしたら設定完了です。
【2】キャンペーンの作成
アカウント設定が終わったら、メニューから「キャンペーン」を選択して「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。
キャンペーンの主な設定項目は以下の通りです。
- キャンペーン目標
- キャンペーンタイプ
- 入札単価
- 予算
- ネットワーク
- 地域と言語
- オーディエンスセグメント
ひとつずつ見ていきます。
キャンペーン目標
下記8つの選択肢から、広告の目的に合わせてキャンペーンの目標を選択します。目標を設定しておくと、目標達成に役立つ機能が表示され、設定作業をスムーズに進めることができます。
- 販売促進
- 見込み顧客の獲得
- ウェブサイトのトラフィック
- 商品やブランドの比較検討
- ブランド認知度とリーチ
- アプリのプロモーション
- 来店数と店舗売上の向上
- 目標を指定せずにキャンペーンを作成する
キャンペーンタイプ
キャンペーンタイプの選択画面では6つの選択肢が表示されますが、リスティング広告の場合は「検索」を選びます。
続いて、目標の達成方法に関する選択肢が表示されます。広告を見たユーザーに期待する行動を選びましょう。
- ウェブサイトへのアクセス
- 電話件数
- 実店舗への来店
- アプリのダウンロード
商品購入やお問い合わせを増やすために自社サイトへの流入を促したい場合は「ウェブサイトへのアクセス」を選択します。
「キャンペーン名」は管理しやすい名称を入力しましょう。
入札単価
次に、入札単価について設定します。入札戦略において重視する項目を、下記の選択肢から選びます。
- コンバージョン
- コンバージョン値
- クリック数
- インプレッションシェア
例えば「クリック数」を選択すると、クリック数が最大になるように単価が設定されます。
「コンバージョン」と「コンバージョン値」を選択する場合は、あらかじめコンバージョントラッキングを設定する必要があります。
予算
メニューから「予算」を選び、1日あたりの予算を設定します。月間の広告予算がある場合は、日割り計算をして入力しましょう。なお、リスティング広告に初めて出稿する際の予算は、日額1,000円~5,000円程度が推奨されています。
キャンペーン設定の情報や類似した広告主の予算をもとに、Googleが算出した予算を選択することも可能です。
ネットワーク
ネットワークには以下の2種類があります。
- 検索ネットワーク
- ディスプレイネットワーク
リスティング広告の場合は「検索ネットワーク」を選択します(ディスプレイネットワークのチェックを外す)。これにより、登録したキーワードと関連性が高い語句で検索された際に、Googleの検索結果や他のサイトにも広告を出稿できるようになります。
地域と言語
次に、広告を配信する地域と言語を設定します。初期設定は「すべての国と地域」が選択されていますが、広告のターゲットに応じた地域を選択しましょう。特定の地域を絞って配信したい場合は「別の地域を入力する」で都道府県や市町村などを設定できます。国内向けであれば言語は「日本語」のままで問題ありません。
オーディエンスセグメント
オーディエンスセグメントには下記2つの選択肢があります。
- ターゲット設定
- モニタリング
特定のユーザー層に絞って広告を配信したい場合は「ターゲット設定」を選択します。広告を配信するユーザーを属性や興味関心などでグルーピングすることができます。
ただし、配信先が限定されるターゲット設定は費用対効果の面で不利になることがあるため、一般的には広く配信できる「モニタリング」が推奨されます。
【3】広告グループの作成
次に、キャンペーンの下の階層にあたる「広告グループ」を作成します。このステップで設定する項目は下記2つです。
- キーワードの設定
- 広告文の作成
広告グループは1つのキャンペーン内に複数作成することが可能です。やみくもに数多く作ると管理や分析が煩雑になるため、ターゲットの検索意図などで明確に分類し、わかりやすいグループ名をつけましょう。
キーワードの設定
キーワードの入力欄に、ターゲットが検索しそうな単語やフレーズを入力します。キーワード調査ツールを活用すれば、検索ボリュームや関連性の高い語句を調査することができます。また、「関連するWebページのURL」や「商品・サービス名」を入力することで、キーワード候補を自動的に取得することも可能です。
なお、キーワード設定時に「マッチタイプ」を設定しておくと、表示される広告の範囲をある程度コントロールできます。
マッチタイプには以下の3種類があります。
- 部分一致(指定キーワードの関連語句にも広告を表示)
- フレーズ一致(指定キーワードと同様の意味を含む語句に対して広告を表示)
- 完全一致(指定キーワードと同じ検索語句に対して広告を表示)
リスティング広告は検索キーワードに連動して表示されるため、的外れなキーワードを設定するとターゲット以外のユーザーに広告が表示されてしまいます。広告の成果を左右する重要なプロセスなので、キーワードの選定は慎重に行いましょう。
広告文の作成
続いて、実際に検索結果で表示される広告文を作成します。
設定する項目は以下の4つです。
【広告文の要素】
- 最終ページURL:広告をクリックしたユーザーが遷移するページ
- 表示URLのパス:ドメインの後ろに表示できる文字
- 広告見出し:広告のタイトル部分
- 説明文:見出し下に表示される説明文
見出しは3つ(各30文字以内)、説明文は2つ(各90文字以内)、パスは2つ(各15文字以内)まで設定することができます。
ターゲットの特性や検索意図を考慮し、思わずクリックしたくなるようなタイトル・説明文を考えましょう。検索キーワードや、商品・サービスの強みが端的に伝わるような文言を入れると、訴求力を高めることができます。
入力内容は、画面右側に表示されるプレビュー画面で確認できます。広告がどのように見えるのかを確認しながら内容を調整しましょう。
広告表示オプションの設定
広告表示オプションは、広告文の下に追加情報を表示できる機能です。掲載できる項目の一例を以下に挙げます。
【オプション項目の例】
- サイト内の特定ページのリンク
- 商品名と価格
- 画像
- 住所や地図
- 電話番号
ユーザーにより多くの情報を訴求できる上、広告の表示面積が増えて目に留まりやすくなるため、クリック率の向上が見込めます。また、広告ランク(掲載順位)が上昇しやすくなるという利点もあるため、広告表示オプションはできる限り設定しておきましょう。
【4】入稿/広告審査
最後に設定内容を確認し、「キャンペーンを公開」をクリックします。以上で入稿作業は完了です。入稿後はGoogleが審査を行い、広告文や支払い情報などに問題がなければ広告の配信が開始されます。多くの場合、審査は1営業日以内に完了します。
リスティング広告の運用で押さえておきたい基本ポイント
Googleリスティング広告の運用にあたっては、押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、基本的なポイントを3つ紹介します。
広告文とランディングページを一致させる
リスティング広告の効果を高めるには、誘導先のランディングページ(LP)にも気を配る必要があります。Googleは、リスティング広告の評価指標である品質スコアについて、下記3つの要素をもとに算出していることを公表しています。
【品質スコアに関わる要素】
- 推定クリック率(表示された広告がクリックされる可能性の高さ)
- 広告の関連性(広告が検索意図と一致する度合い)
- ランディングページの利便性
このうち「ランディングページの利便性」は、広告をクリックしたユーザーにとって、ランディングページがどの程度関連性があり有用であるかを評価する項目です。つまり、ランディングページが広告文と一致していない場合や、ユーザーの検索意図を満たせない内容の場合はマイナスの評価となります。
ユーザーは、広告に関して詳しい情報が得られることを期待してランディングページに遷移します。期待外れの内容だとすぐに離脱され、広告費だけが発生する悪循環に陥るため、広告文とランディングページの訴求内容は一致させましょう。
ランディングページにタグを設置する
リスティング広告の運用を始める前に、ランディングページ内にトラッキングタグを設置しましょう。タグを設置しなくても広告の配信は可能ですが、ランディングページと紐づいていなければユーザーの流入状況やコンバージョン状況を測定できません。
タグの設置方法は以下の2つがあります。
- 対象ページのHTMLコードにグローバルサイトタグを追加する
- Googleタグマネージャー(GTM)を使う
また、広告とGoogleアナリティクスを連携させると、ユーザーのアクセス状況についてより詳細なデータを得ることができます。
PDCAを回しながら改善する
広告は出稿したら終わりではなく、PDCAを回しながら広告運用を最適化していくことが重要です。リスティング広告の効果は以下のような指標で測定します。
【主な指標】
- インプレッション数(表示回数)
- クリック数/率
- コンバージョン数/率
- クリック単価
- コンバージョン単価
最初から細かく分析しようとせず、「広告がクリックされているか」「クリック後はどのくらいコンバージョンにつながっているか」をチェックするだけでもよいでしょう。大切なのは、ユーザーの行動傾向から課題を洗い出し、広告文や運用方法の改善につなげることです。
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Googleリスティング広告は費用対効果が高い施策ですが、初期設定の段階で挫折するケースも少なくありません。また、成果を上げるにはキーワードや広告文の設定を慎重に行う必要があるため、初めて運用する方にとってはハードルの高さを感じるかもしれません。
Googleリスティング広告の運用について、以下のような課題がある場合はシーラベルにご相談ください。
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