オウンドメディアの改善施策|成果を高めるコンテンツ企画についても解説

オウンドメディアの運営は見込客の獲得や成約率の向上など様々なメリットがあります。しかし、実際にスタートしてみると、思うように効果が出ないというケースが少なくありません。本記事では成果を高めるための改善施策とコンテンツ企画のポイントについて解説します。 

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オウンドメディアの改善施策

オウンドメディアは一定の期間をかけて育てていくのが一般的で、短期間で大きな成果を出せるケースはほぼありません。運営する中でぶつかる壁として多いのは、次の3つです。

  • アクセス数が伸びない
  • 直帰率が高い
  • コンバージョン率が低い

課題を把握し、適切に改善していけば効果につなげることができます。まずは、それぞれのケースにおける改善施策を一つずつ見ていきましょう。

アクセス数が伸びない場合

オウンドメディアでアクセス数が伸びない場合は、次の3つの施策を試してみましょう。

SEOを強化

まずは検索エンジンからの集客を図るSEO(検索エンジン最適化)の改善を検討します。着目すべきポイントは次の通りです。

  • キーワードの方向性は合っているか
  • ターゲットのニーズに合った記事構成・内容になっているか

SEOでは、「ユーザーが検索するキーワードは何か」「検索する意図は何か」を的確に捉えた上で、ユーザーニーズに応える記事を用意することが重要です。検索上位にランクインしている記事の傾向をリサーチして、自社のコンテンツを見直すのも良い方法です。

メルマガを活用

メルマガ内に記事へのリンクを貼って、オウンドメディアへの流入を図る方法です。次のような取り組みが効果的です。

  • メルマガ内で新規記事を紹介する
  • 顧客が興味を持ちそうな記事を定期的に紹介する

サイトへの再訪を促進できることに加え、有益な情報が多い印象を与えられるというメリットもあります。

SNSと連携

SNSと連携して、オウンドメディアへの流入を増やす方法です。次の点を意識して取り組むとよいでしょう。

  • 各SNSのユーザー特性に合わせて情報を出し分ける
  • SNSのフォロワー増やシェアが期待できるネタを用意する

とくにオウンドメディアを立ち上げたばかりの頃は検索エンジンからの評価が低い傾向にあり、SEOを強化するだけでは検索上位に上がりにくいケースがあります。SNSを積極的に活用しながら、オウンドメディアを育てていくのも良い方法です。

直帰率が高い場合

直帰率とは、サイトを訪問したユーザーが初めの1ページのみ閲覧して離脱する割合のことをいいます。直帰率が高い場合、オウンドメディアにアクセスしてもらえたものの、ユーザーが満足していないことが想定されます。次の施策により改善を図ります。

見出しを工夫

多くのユーザーは、知識やノウハウを得たいなど何らかの目的を持って記事を閲覧します。そのため、内容が期待していたものと違う場合、すぐに直帰してしまうことがあります。以下の点に留意しましょう。 

  • タイトルと記事の内容に相違がないようにする
  • ユーザーのニーズに応える見出し(目次)を作る

ユーザーは、目次で必要な情報があるかどうかを確認してから読み始めることが多くなっています。わかりやすく、ニーズに合致する見出しを意識しましょう。

ユーザーが読みやすくなるように工夫

ユーザーは少しでも読みにくいと感じると、そこで離脱してしまう可能性が高まります。読みやすく、わかりやすい記事はユーザーの評価が高まり、滞在時間が長くなる傾向があります。以下の点を確認して、改善の余地があればすぐに取り組みましょう。 

  • 記事中に画像やグラフなどを用いて視覚的にわかりやすくする
  • フォントやサイズ、改行を工夫してストレスなく読めるようにする
  • スマートフォンで快適に読めるモバイルフレンドリーを意識する
  • 読み込みスピードが遅くないか確認する

内部リンクを設置

直帰率が高いということは、サイト内の回遊率が低いということです。他のページも読んでもらえるよう、以下の点に注意して内部リンクを設置します。

  • 閲覧しているページと関連性の高い記事に内部リンクを設置する
  • 内部リンクはわかりやすい位置に設置する

コンバージョン率が低い場合

オウンドメディアへの流入は増えているものの、コンバージョン率が低く成果に結びついていないというケースです。この場合、次の3つの観点から改善を図ります。

コンバージョンポイントの見直し

オウンドメディアで多く設定されるコンバージョンポイントには次のものがあります。

  • メルマガ登録
  • ホワイトペーパーのダウンロード
  • 商品・サービス資料のダウンロード
  • 問い合わせ
  • トライアルの申込
  • ウェビナーの申込
  • 成約・購入

ユーザーニーズと合致していないコンバージョンポイントを設定すると、コンバージョン率が上がらない要因となってしまいます。 

たとえば、商品・サービスへの関心度合いがまだ低い状態にあるユーザーが閲覧しているページで「商品購入」をコンバージョンポイントに設定しても、効果が期待できないことは容易に想像できるでしょう。

以下の点に留意して改善しましょう。

・コンバージョンポイントが検索ニーズ・記事のテーマに合っているか
例)ノウハウを提供する記事の場合
→記事のテーマに関連するホワイトペーパーのダウンロード

例)商品を比較する記事の場合
→ 商品資料のダウンロード

CTAの見直し

CTA (Call To Action)は、コンバージョンにつなげるために欠かせない要素です。記事中にテキストリンクを入れるほか、ボタンやバナーを設置する方法があります。設置する位置や数、テキスト、デザインを工夫することでコンバージョン率を高めることが可能です。 

  • 適切な位置・数のCTAを設置しているか(記事の上部・中間・最後に入れるなど)
  • 記事の文脈に沿った、違和感のない文言となっているか
  • CTAボタンの大きさ・色・デザインは適切か

入力フォームの見直し

コンバージョンまであと一歩のところで離脱してしまう場合、入力フォームが複雑になっている可能性があります。以下の点に注意して改善します。

  • 入力フィールドをわかりやすくする
  • 自動入力・自動変換の機能を付けるなど入力の負荷を最小限にする
  • 入力エラーがあるときは瞬時にわかりやすく表示する

入力完了率を高めるには細やかな配慮が必要です。入力フォーム最適化(EFO)ツールを活用するのもおすすめです。

オウンドメディアの成果を高めるコンテンツ企画のポイント

オウンドメディアを成功に導く上で重要となるのが、良質なコンテンツを継続的に提供することです。ここでは、コンテンツを企画する際に、とくに押さえておきたいポイントを見ていきます。 

適切なキーワード設計

検索エンジンからの集客力を高めるには、コンテンツSEOの考え方を理解しておく必要があります。コンテンツSEOとは、キーワード検索するユーザーのニーズに的確に応えるコンテンツを提供して検索上位を狙うことです。施策に取り組む際は、まずユーザーニーズを踏まえたキーワード設計が必須です。

キーワードを選定する際の考え方は様々ありますが、ポイントは次の通りです。

ターゲットとするユーザーのニーズを分析

ターゲットユーザーのニーズを分析する際は、ペルソナやカスタマージャーニーマップが役立ちます。ユーザーが抱える課題や行動を具体的にすることで、ニーズに合致するキーワードを選定しやすくなります。

また、AISAS(認知→興味関心→検索→行動→共有)などの購買行動モデルに沿って、フェーズごとに想定される検索キーワードを洗い出すという方法もあります。

検索ボリュームをリサーチ

キーワードを選定する際は、検索ボリュームについても着目しましょう。検索ボリュームが大きいビッグキーワードやミドルキーワードは多くの流入を期待できますが、一方で競合がひしめく中で上位表示を狙うことになるため難易度が高くなります。スモールキーワード(ロングテールキーワード)は、検索ボリュームは小さいものの、記事のオリジナリティを出しやすく上位表示を狙いやすいという利点があります。 

一般的にオウンドメディアの立ち上げ期は、上位表示を狙いやすいスモールキーワードを優先します。成長期に入ったらミドルワードも狙い、記事数も増えてWebサイトのパワーが充足している発展期に入ったらビッグキーワードでも上位表示を狙うというように、段階を追って対応することをおすすめします。 

 SEO上の競合となるサイトが狙うキーワードを確認

キーワード設計では、競合サイトについて確認しておくことも大切なポイントです。自社が狙いたいキーワードで検索したときに上位表示される競合サイトをいくつかピックアップし、各サイトが獲得しているキーワードや狙っているキーワードを洗い出します。競合サイトの状況を把握することで、戦略的に対策すべきキーワードを選定しやすくなります。

良質なコンテンツ制作

SEOコンテンツというと検索キーワードを盛り込むことと思われがちですが、もっとも重視すべきはユーザーにとって有益な情報をわかりやすく伝えることです。読みやすい文章であることはもちろん、画像や図解を用いるなど視覚的に工夫することも大切です。

ユーザーファーストのコンテンツを制作するには、以下の点を意識します。

  • ユーザーが知りたいことは何か
  • ユーザーはそれをなぜ知りたいのか
  • ユーザーはどのような状態になれば満足しそうか
  • 競合サイトはどのような情報を提供しているか
  • 競合サイトと差別化するにはどのような情報や伝え方が必要そうか

簡単にいうと、ユーザーの検索意図を満たし、かつ競合サイトにはない情報価値を提供するということです。この考え方は、SEO記事以外のコンテンツを企画する際にも重要なポイントになります。

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 Google が重視する「E-E-A-T」とは

Googleは高品質なコンテンツであることを示す要素として「E-E-A-T」を提示しています。 

E:Experience(経験) → コンテンツ作成者の経験が反映されている
E:Expertise(専門性) → 専門的な知識・スキルが反映されている
A:Authoritativeness(権威性) → 第三者の評価が高い著者や企業が情報を提供している
T:Trustworthiness(信頼性) → 正確性・安全性が高く信頼できる

参照:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加

Googleの評価を高めるという観点では、自社が得意とする専門ジャンルに特化し、実務から得た経験やノウハウをコンテンツとして提供することも視野に入れるとよいでしょう。

継続的にコンテンツを更新

オウンドメディアを育てるには、継続してコンテンツを追加・更新していくことが重要です。サイトが適宜更新されていると、Googleの評価が高まる、ユーザーの信頼性が増すなどSEO上のメリットもあります。

ただし、ここで注意したいのは単に更新頻度を上げればよいわけではなく、あくまでもコンテンツの質を高めることを目的とした更新であるということです。質がともなわなければ、SEOの効果も見込めない点に注意しましょう。

更新・リライトのポイント 

更新・リライトが必要な記事の見極め方は、以下を参考にしてください。

  • 過去に検索上位に上がっていたがアクセス数が落ちている
  • 情報が古くなっている
  • SEO上、不足している要素がある

リライトするときは、上位表示されている競合サイトの記事をリサーチした上で品質を高めていくようにします。競合との差別化では、次の観点から記事の構成・内容を決めるとよいでしょう。

  • 最新性(最新の情報か)
  • 網羅性(ユーザーの検索意図を網羅しているか)
  • 探求性(より深い情報を提供できているか)
  • 独自性(切り口や解決方法にオリジナリティがあるか)

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オウンドメディアを運営することで、「コンテンツという資産が増える」「広告に頼らずに見込客を獲得できる」「ブランディングができる」など多数のメリットを得られます。しかしながら、成果を高めるには中長期的な取り組みが必要であり、リソースやノウハウが足りないという場合もあるでしょう。

BtoBマーケティングにおいて豊富な事例・経験をもつ「シーラベル」ではオウンドメディアの立ち上げからコンテンツ制作まで伴走支援します。オウンドメディアの運営にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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