自社の製品やサービスの魅力を伝える場として、セミナーを検討することがあります。しかしセミナーを計画した企業にとって「どのようにすれば集客できるのか」は悩ましい問題です。セミナーは「内容が良ければ人が集まる」といった単純なものではないためです。
そこで今回は「なかなか参加者が集まらない」「今度こそ集客に成功したい」と考える方に向けて、セミナー集客に役立つオンライン・オフラインの施策を9つ紹介します。申込につながるセミナー専用ページの作り方や集客のコツも解説しますので、ぜひご参考にしてください。
セミナー集客のオンライン施策
セミナーの参加者を増やしたいときには、まずは認知してもらう施策を打ちましょう。セミナーの存在を知ってもらわなければ、集客はできないためです。
セミナーの認知獲得には、まずは比較的低コストで不特定多数に告知できるオンライン施策を試すと良いでしょう。具体的な施策を6つ紹介します。
施策① 自社サイトにバナーを張る
最初におこなうべきは、自社サイトでの露出です。自社サイトを見に来るユーザーは、「日頃から自社の商品やサービスに関心を持っている人」や「自社に関係するなんらかのワードで検索をした人」である可能性が高く、セミナーへも関心を寄せてもらえると考えられるためです。具体的には自社サイトや関連ページに目立つようにバナーを張り、専用ページへと誘導しましょう。
施策② SNSで広報する
SNSのアカウントがあるのなら、セミナー開催のお知らせを投稿しましょう。SNSのフォロワーは、自社に関心があるからフォローしているのであり、セミナーへの参加が期待できるためです。
またセミナーの内容が「多くの人が興味を持つもの」「話題性のあるもの」であれば、フォロワーが「いいね」や「リポスト」などすることで、拡散される可能性もあるでしょう。そうすれば、既存ユーザーだけでなく、新規ユーザーの参加も見込めます。
施策③ メールで告知する
既存ユーザーや過去に名刺を交換した人、資料をダウンロードした人など、すでにメールアドレスを把握している人に対しては、マーケティングチームからセミナーのお知らせメールを送ってもらいましょう。 メルマガを発行しているなら、登録者に一斉に通知できるので効率的です。
ただしメールは、タイトルによってはそのままゴミ箱に送られてしまう可能性があります。また開いたとしても文章量が多いと読み進めてもらえないことも。メールでセミナーの案内をするときには、キャッチーなタイトルで関心を引き、文章量は抑えてワンクリックでセミナー専用ページに飛ばすと良いでしょう。
施策④ プレスリリースを活用する
セミナーを多くの人に知ってもらうには、プレスリリースを活用するのもおすすめです。メディアの多くはプレスリリースを元に記事を配信したり、ニュースとして取り上げたりしています。拡散性が高まるのとあわせ、第三者の視点でセミナーを取り上げてもらうことで、自社が宣伝するのとは違う付加価値が付くのもメリットです。
施策⑤ Web広告を出稿する
セミナーの宣伝に費用をかけられるのであれば、Web広告の出稿も検討しましょう。Web広告のなかでも、セミナーの宣伝にとくにおすすめなのは次の4つです。
SNS広告
SNS広告は、ターゲットを絞り込めることが一番のメリットです。開催するセミナーのターゲット層にあわせ、住んでいる地域や年齢層、業種などを絞り込めば、ムダ打ちを防いで効率よく広告を配信できます。
リスティング広告
GoogleやYahoo!などの検索結果に表示されるリスティング広告も、セミナーの宣伝にはおすすめです。セミナーと関係が高いワードで広告を出稿すれば、関心が高い層に効率よくアプローチできます
リマーケティング広告
過去に自社サイトに訪問したユーザーに広告を表示するリマーケティング広告も、自社の活動に関心が高い層にセミナーを知ってもらうには有効です。リマーケティング広告も「○○のページを訪問した」「アプリをダウンロードした」「YouTubeを視聴した」などの条件で配信ユーザーを絞り込めるので、セミナーに関心を持ちそうな層にのみ広告を表示できます。
ディスプレイ広告
顕在層だけでなく潜在層にもアプローチしてセミナーを広告したいなら、ディスプレイ広告も検討しましょう。検索結果ではなくWebサイトやアプリの広告枠に表示されるディスプレイ広告は、まだ自身の課題に気づいていない層がターゲットになります。リスティング広告と違って画像や動画で訴求できるので、セミナーの内容を端的に伝え関心を高められるのがメリットです。
施策⑥ セミナー集客サイトを利用する
Web上には、開催されるセミナーの情報を集めた「セミナー集客サイト」も多く存在します。掲載費がかかるサイトと掲載費不要なサイトがあるため、まずは無料のサイトを試してみると良いでしょう。またセミナー集客サイトでは、「 TECH PLAYはIT系に強い」「Peatixは多ジャンルに対応している」など、それぞれ得意分野があります。開催するセミナーに関心を持ちそうな層をターゲットとしている集客サイトを選びましょう。
セミナー集客のオフライン施策
セミナーに集客したいときには、オンライン施策とあわせてオフライン施策も検討しましょう。具体的にできる施策を3つ紹介します。
施策⑦ DMを送る
既存ユーザーや興味・関心がありそうな企業にDMするのも、セミナーに集客する方法の一つです。最終的に訴求したい商品やサービスの案内と一緒にセミナーを紹介すれば、「検討に値するか、まずはセミナーで話を聞いてみよう」と思ってもらえる可能性があります。既存ユーザーに対しては、セミナーの無料招待券を同封するなどして特別感を出すのもおすすめです。郵送にコストをかけたくない場合は、作成したDM用のチラシをFAXで流す方法もあります。
施策⑧ インサイドセールスに協力を仰ぐ
セミナーの内容が既存ユーザー向けであるなら、インサイドセールスから電話して参加を促してもらうのも効果的です。メールやDMはどうしても多数に向けての発信となり、関心を持ってもらいにくくなります。対して電話でのアプローチは1対1での対話なので、メールよりも魅力を伝えやすいことがメリットです。セミナーに関する疑問にもその場で答えられるので、ユーザーも安心感を得られ、参加へのハードルが下がります。
施策⑨ 集客代行サービスを利用する
ここまでご紹介してきた施策を実行するのが難しいと感じる、あるいはできそうだけれども時間がないといったときには、集客代行サービスを利用することも検討しましょう。集客代行サービスでは、集客はもちろん、企画から相談に乗ってもらえるところもあります。
その際には、ターゲット層を必ず明確に伝えましょう。集客代行サービスのなかには「とりあえず数を集めればいい」と考えているところも残念ながらあるためです。どれだけ集客しても、最終的に自社のユーザーになる可能性が低ければ意味がありません。
なお、 シーラベルでも、集客支援を承っております。シーラベルは自社でもセミナーの開催・集客をしているので、実体験に基づいたサポートが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。
申込につながるセミナー専用ページの作り方
興味・関心を引くのに成功してセミナーの専用ページへのアクセスを誘えても、開いたページの内容が薄かったり、参加するメリットを感じなかったりすれば、申し込んでもらえません。ここでは申込にまでつながるセミナー専用ページの作り方を解説します。
セミナーの1ヶ月ほど前に専用ページを公開する
セミナーの専用ページは、開催の1ヶ月ほど前に公開できるよう準備を進めましょう。あまりに公開が早すぎると印象が薄くなってしまったり、存在を忘れられたりするかもしれません。かといって公開が遅すぎると、すでに予定が埋まってしまっていて「興味はあるのに参加できない」人が増えてしまいます。
セミナーの内容がわかるタイトルやキャッチコピーをつける
セミナー専用ページでもっとも重要なのは、アクセスしたときに最初に目に入るアイキャッチです。アイキャッチに入れるタイトルやキャッチコピーは、セミナーの内容が一瞬でわかるものにしましょう。さらに数字でベネフィットを伝えると、より関心をひきやすくなります。
例えば「電帳法対応を効率的に進めるおすすめの方法」のような無難なタイトルは誰にも刺さりません。それより「経理担当者必見!電帳法の対応大丈夫?かける時間を50%短縮する方法」のように、以下の内容が端的に伝わるタイトルやキャッチコピーを考えましょう。
- 誰のためのセミナーなのか(自分ごととできる)
- 何についてのセミナーなのか(抱える課題にあっている)
- 参加すると何を得られるのか(参加ベネフィットがある)
セミナー概要はシンプルにまとめる
「セミナーの魅力を伝えたい」と、セミナー専用ページを文字で埋め尽くしてしまうと、ユーザーは読み進めるのが苦痛になり申し込む前に離脱してしまいます。そのためページの早い段階で、セミナー概要をまとめたテーブルを表示しましょう。具体的には、以下の内容を提示します。
- セミナータイトル
- 対象者
- 開催日時
- 開催場所
- 当日のプログラム
- 参加費用
- 定員
セミナーの詳細はその下に記載するようにすれば、概要を把握した上で、より詳しく知りたいと思ったユーザーに読み進めてもらえます。
申込ボタンは複数設置する
セミナーの申込ボタンは、ページの最下部だけでなく、複数設置することも大切です。セミナーの申込は、詳しい内容をすべて把握した上で判断したい人ばかりではありません。例えば初めからセミナーへの関心が高い人は、概要のすぐ下にボタンがあれば、そのまま申込に進めるので親切です。
セミナー講師の権威性を示す
セミナー講師がどのような人なのかも、必ずページ内で紹介しましょう。セミナーは内容はもちろん「誰が話すのか」が思いのほか重要です。同じ内容であっても、講師の権威性が高ければ「勉強になりそう」「きっといい話が聞けるに違いない」と思ってもらいやすくなるでしょう。
セミナー集客を成功させるコツ
最後に、セミナーへの集客を成功させるコツを4つ紹介します。
ターゲットを明確にする
セミナーの集客でもっとも大切なのは、ターゲットを明確にすることです。施策を打つにしても、例えばターゲットが新規ユーザーと既存ユーザーのどちらなのかによって、適した施策は異なるためです。ターゲットに適した施策を打つことで、かけるコストや手間にムダがなくなり、集客効率が高まります。
複数の施策を組み合わせる
セミナー集客の施策において、「これだけやれば集客できる」といった万能策は存在しません。また、セミナー集客は1ヶ月程度の短期決戦となるのが一般的です。一つずつの施策に対する反応を見る余裕はないのが通常なので、ターゲット層に適した施策をいくつかピックアップし、複数を同時に進めましょう。
リマインドメールを送る
多くのセミナー申込があったときでも、そこで油断するのは禁物です。世の中には「無料だからとりあえず申し込もう」「付き合い上申込だけはしておこう」と考える層が、残念ながら一定数います。とくに無料セミナーは、申込だけして不参加になるケースも少なくありません。
そのためセミナーの申込者には、リマインドメールを送る必要があります。リマインドメールはセミナーの1週間前と前日の2回送ると効果的です。回数が多すぎるとしつこいと思われ逆効果になるため気を付けましょう。
効果検証する
セミナーが終わったら、反応が良かった・悪かった施策を分析し、次回の集客に活かすことも大切です。初めてのセミナーが大成功で終われば良いのですが、そうでないケースは多いものです。その結果を「失敗」と思わず、「経験」として積み上げていけば、やがて自社にベストなセミナー集客の方法を確立できるでしょう。
まとめ
セミナーの集客に成功するには、ターゲットを明確にし、適切な施策を打つ必要があります。またそもそもですが、セミナー自体が「参加したい」と思えるものでないと、どれだけ集客に力を入れても参加者が増えることはありません。
いずれ自走するにしても、まずは集客代行サービスの支援を受けてノウハウを学ぶのが、今後を考えるとおすすめです。シーラベルでは、自社でセミナーを開催している経験を踏まえ、企画から集客までトータルでサポートしています。まずは気軽にお問い合わせしてください。