フォスターリンク株式会社は、クラウドシステム「HR-Platform」の提供を通じて人事業務のアウトソーシング事業を展開している会社です。
同社は、長年の課題であったマーケティングを強化するためにシーラベルをパートナー企業に選定し、コンサルティングを依頼しました。戦略企画からアクションプランの設定、各種施策の実行支援まで、プロジェクト全体を通してシーラベルが伴走したことで、事業を推進する土壌が整ったといいます。
シーラベルに依頼した経緯やコンサルティングおよび各施策の評価について、代表取締役社長 倉島秀夫様とマーケティング・営業部 勝野弘美様にお伺いしました。
(以下、敬称略)
事業ビジョンの実現に向けてマーケティングを強化したい
会社紹介・事業内容
倉島:当社は、自社開発のクラウド型人事システム「HR-Platform」を軸に、人事業務に関する様々なアウトソーシングサービスを提供しております。人事部門の業務領域は、主に「人事評価」「人事情報の管理」「人材開発」の3つに分類されますが、当社サービスはすべての領域をカバーしています。
当社の強みは、お客様ごとにソリューションをカスタマイズするところです。単にシステムを提供するだけではなく、課題やご要望に合わせてシステムの仕様を変更するほか、スムーズに運用するためのノウハウ提供や人的サポートを通じて、最適な組織人材マネジメントの実現をご支援しています。
抱えていた課題
倉島:当社が抱えていた課題は、本腰を入れてマーケティングに取り組んでこなかったことです。創業して20年以上になりますが、人事コンサルティング会社や社労士事務所、研修会社などの外部パートナーからの紹介を中心に案件を獲得してきたため、戦略を立てて体系的にマーケティングを行うノウハウがなく、マーケティング専任の部署もありませんでした。何もやってこなかったわけではありませんが、一時的な取り組みで終わってしまっていたのです。
しかし、2025年に創業25周年を迎えるにあたり、パートナー企業からの紹介に頼ったままでは事業ビジョンを実現できないという危機感がありました。当社は人事部門の従業員の雇用管理を含めて丸ごと請け負う「PEO(Professional Employer Organization)」になることを構想しています。そこを目指す上でマーケティングの強化が必須だと考えていたため、一緒に取り組んでもらえる企業を探すことにしました。
大手2社ではなく創業間もないシーラベルを選定
シーラベルを選定した理由
倉島:シーラベルさんを含めて3社ほど検討しましたが、各社とお話しをした結果、シーラベルさんが当社のパートナーに最もふさわしいと判断しました。
他の2社はどちらも大手で実績が豊富、プレゼンテーションもしっかりされていたものの、「マーケティングの型」がガッチリと出来上がっていて、当社は型のどこに当てはまるのか判然としませんでした。
その点シーラベルさんは、マーケティングに疎い中小企業に対しても真摯に向き合い、当社に合った型を一緒に作るところから関わってもらえそうな姿勢を感じました。当時、シーラベルさんは創業間もない頃でしたが、BtoBマーケティングの豊富な経験やノウハウのほか、人事システムに関する知識をお持ちだったことも好印象でした。
最終的にはマーケティングを担当する勝野が推したことが決め手となり、シーラベルさんに依頼することにしました。
勝野:私がシーラベルさんを推したのは、プレゼンを聞いて「うちでも取り組めそう」と前向きに思えたことと、一番相談しやすそうな雰囲気だったからです。当時私は新設されたマーケティング・営業部に異動したばかりで、右も左もわからない状態でした。それでもシーラベルさんなら、色々と教えていただきながら、一緒に戦略や施策を考えていただけるようなイメージを持つことができました。
販売促進につながるマーケティング戦略やアクションプランを策定
シーラベルのコンサルティングについて
倉島:まず、シーラベルさんと何度も議論を重ねてマーケティング戦略の方向性を決めました。ご提案いただいたのは、パートナー経由の販売をさらに強化する戦略です。そして、このパートナーシップマーケティングを展開する上で有効な施策を複数ご提示いただき、優先順位を決めて「この順番・スケジュールで施策を実行しましょう」というアクションプランを立てていただきました。
我々で戦略を立てたとしても、その実現に向けてどんな施策が必要で、どのように進めればいいかわからなかったので、最初に明確に整理してもらえて助かりました。
勝野:私は前職でもコンサルタントの方にお世話になったことがありますが、提案内容が一般的・抽象的だったり、波風を立てない簡単な対応で済まされるような印象がありました。シーラベルさんはそのようなスタンスではなく、当社の状況を踏まえて戦略や実行プロセスを具体的に提示してくださいました。
また、取り組みの要所要所で背中を押すような助言をバシッと言ってもらえたことや、スケジュールを切りながらしっかりとプロジェクト全体を推進してくださったことで、妥協せずにやり遂げることができたと感謝しています。
ホームページや顧客事例、営業資料など事業を推進する土壌が整った
主要な施策の評価
倉島:戦略に沿ってさまざまな施策を形にできたことで、これまでずっと気になっていたことが概ね解消されたと感じています。
まずホームページについては、サービスの特徴や強みをわかりやすく伝えるサイトにリニューアルできました。以前のものはシステムの機能や使い方が中心で、しっくりきていませんでしたが、構成やデザインが大きく改善され、訴求力が高まったと思います。
勝野:当社の特徴や強みをきちんと言語化し、オフィシャルな形で掲載する取り組み自体がとても重要だと感じました。改めて我々のサービスについて深く考える機会となり、私個人としても大きな糧になりました。
リニューアルしたホームページ(HubSpot CMS Hubで設計)
https://www.fosterlink.co.jp/
勝野:ホームページに掲載する顧客事例も拡充しました。過去に数例作ったまま更新できていなかったのですが、シーラベルさんがディレクションをしてくださったことで、さまざまなお客様の事例を制作することができました。
制作した顧客事例
倉島:営業資料も見直しました。これまで営業は私を含めた3名で担っており、各自のやり方で資料を作成していました。そのため社内で統一された営業資料が整っておらず、パートナー企業向けの資料もしっかりとしたものがなかったのですが、シーラベルさんのご支援で「パートナー向け」と「エンドユーザー向け」の資料を整備することができました。
シーラベルが制作した営業資料
シーラベルが制作した営業ツール
倉島:7~8年前に導入したものの使いこなせていなかったHubSpotについても、シーラベルさんが当社に合った使い方を教えてくださったことで活用レベルが格段に向上しました。営業管理だけではなくホームページ制作にも活用することにより、顧客情報や施策を連携しやすい環境が整いました。
勝野:私はマーケティングを担当するまでHubSpotを扱ったことがなかったのですが、わからないことはシーラベルさんに聞きながら一から習得することができました。
今後の展望
倉島:シーラベルさんに事業を推進するための土壌を整えていただいたことで、新たなスタート地点に立つことができたと大きな手応えを感じています。2年前にシーラベルさんの支援を受けなければ、当時の状況を変えることはできなかったでしょう。
ただ、まだ諸手を挙げて喜ぶような段階ではなく、今後はマーケティング人員の補強・育成を含めて我々がPDCAをしっかりと回していく必要があると考えています。
現在は、標準的な営業プロセスを確立する取り組みをサポートしていただいているところですが、今後もマーケティングで困った場合はシーラベルさんにご支援していただければと思います。
■企業紹介
社名:フォスターリンク株式会社
事業内容:クラウドシステム「HR-Platform」の提供を通じた、人事業務のアウトソーシング
URL:https://www.fosterlink.co.jp/