八千代ソリューションズ株式会社様は、製造業向けの工場管理システム『MENTENA(メンテナ)』を展開している会社です。親会社である八千代エンジニヤリング株式会社の新規事業としてスタートし、子会社化した現在も前年比2倍成長を続けています。
急成長フェーズにある中で、マーケティング活動と組織力の両面を強化するため、マーカスにご依頼いただきました。パートナー企業との共創コンテンツ、診断コンテンツといった新施策をはじめ、多様な取り組みによって着実に成果を上げられています。
マーカスをご利用いただく前に抱えていた課題と実施した施策、得られた成果などについて、CSO(Chief Strategy Officer 最高戦略責任者)の吉田様と、マーケティングユニットの青木様にお話を伺いました。
(以下、敬称略)

マーカスコンサルタント/株式会社シーラベル取締役
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ワークスアプリケーションズにてマーケティング責任者を務め、デジタルマーケティング導入やインサイドセールス立ち上げを主導し、2年で商談数500%増を達成。2023年より株式会社シーラベルに参画し、取締役としてCo-Marketing事業を管轄する。現在は事業統括を行う他、コンサルタントとしても活動。クライアントの事業フェーズやターゲットを深く理解した上で、マーケティング戦略から実行企画、優先施策への落とし込みまでを一貫して伴走。「本質的な課題解決」を軸にした実践的な支援で、高い評価を得ている。

マーカスコンサルタント
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2012年より、マーケティング支援会社を中心に製造業やITを主とした約50社のBtoBマーケティングの支援・実行に携わる。企業や製品・サービスのマーケティング戦略策定から施策実行、効果分析・改善、マーケティング組織設計・育成まで、幅広い知見と経験がある。

プロジェクトマネージャー/MA・SFAコンサルタント
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人材紹介会社でリクルーター・キャリアアドバイザーを経験後、ランサーズでは制作ディレクターとしてコンテンツ進行や品質管理、営業・採用にも幅広く携わる。2022年よりシーラベルに参画し、BtoBマーケティング領域のプロジェクト推進やITツールの導入支援を担当。業務設計から運用定着まで一貫して伴走する他、制作進行・顧客対応・採用など多岐にわたる業務を行っている。「お客様のビジョン実現を、自分自身のビジョンとして捉えること」を信条とし、スピードと丁寧さを両立した対応力でクライアントから信頼を得ている。
事業の成長に合わせて、活動・視座の両方を広げられるサービス
事業紹介・担当業務

(左:八千代ソリューションズ株式会社/CSO(Chief Strategy Officer 最高戦略責任者) 吉田様 右:マーケティングユニット 青木様)
松山:まずは、貴社の事業内容と担当されている業務のご紹介をお願いします。
青木:弊社は、製造業向け工場管理システム『MENTENA(メンテナ)』を提供しています。製造業では、導入から40年以上経過した老朽化設備を持つ企業様が2割ほど存在しており、突発停止による損失を避けるための設備保全は重要な業務の一つとなっています。
しかしながら、紙ベースのアナログな管理に多くの時間を割かれ、現場の負荷が高くなっているのが現状です。また、弊社の調査では熟練者の2割以上が60歳を超えていて、かつ技術伝承に5年以上必要という結果が出ており、保全技術伝承の難しさが浮き彫りになっています。そのため、業務の標準化が進まず、お困りになっているケースが非常に多いという実態もあります。
MENTENAは、こうした現場と経営、双方の課題を解決するために生まれたプロダクトです。現場の作業負担を最小限に抑えるとともに、保全に関わる全てのデータを一元管理・可視化することで、予防保全の強化や属人化の解消を実現し、無駄なコストが発生しない設備保全に貢献します。
リリースから6年目となりますが、前年比2倍成長を続けており、現在600社以上にご利用いただいています。とくに高評価をいただいているのは、現場の方々の入力工数を大幅に削減できている点です。データを様々な意思決定に活かしていくためには、まず日々の情報を正確に蓄積していくことが重要になります。そのため、MENTENAでは現場の皆様が直感的に使えるUIにこだわり、ITツールに不慣れな方でも簡単に習得できるシンプルなシステムを提供しています。
私はマーケティングユニットに所属し、認知拡大やリード獲得、ナーチャリングなどの戦略設計と実行を全般的に担当しています。
吉田:私は事業戦略の責任者として、マーケティング戦略と組織力強化の両面を統括しています。
抱えていた課題
松山:マーカスを活用する前に抱えていた課題をお聞かせいただけますか。
青木:新規事業として毎年2倍成長を目指す中で、リード獲得や認知拡大の施策を実施してきましたが、ノウハウ・リソースともに不足しており、実行と改善を両立していくのが難しい状況でした。
また、リードは一定数確保できても、ナーチャリング設計が不十分なために商談化率が伸びなかったり、新しい施策に挑戦していきたいものの自社のノウハウだけでは実現できなかったり、思うように前進できずにいました。
吉田:組織面からお話しすると、マーケティング部門は私とメンバー1名という2名体制からスタートし、事業の成長に合わせて徐々にメンバーを増やしてきました。採用にあたっては、マーケティングの経験値よりも真摯に学ぶ意欲が高い人材を重視していたこともあり、ノウハウはほとんどなくリソースも限定的という状況でした。
MENTENA事業は急成長を狙いつつも、同時にメンバーの成長を加速する組織構造と戦略で運営したいと考えています。というのは、今後事業を拡大していく構想がある中で、いち早くリーダー層を育て、事業の成長に見合った組織体制を構築できるよう今から準備しておく必要があるためです。
これを実現するには、まずメンバーが付加価値の高い仕事に集中できる環境を整えることが重要になります。既存の知見を迅速にインプットすると同時に、定型的・定常的な業務は自ら手放せるようにし、新しいノウハウや経験を積み重ねられる環境にしたいと考えています。その観点からも、事業と組織の成長に伴走してくれるパートナーを探す必要がありました。

(株式会社シーラベル 左から 中能 麻衣/鈴木 摩耶/松山 為長)
マーケティング戦略のコンセプト
松山:貴社では「メンテナコネクトプロジェクト」と称して、マーケティング戦略の柱とされていますよね。
青木:メンテナコネクトプロジェクト(略してメンコネ)は、製造業の設備保全分野におけるソートリーダーシップの確立に向けた取り組みです。
短期的なリード獲得に終始するのではなく、顧客接点・顧客体験・コンテンツの一貫性を保ちながら、メディア・お客様・パートナーといった全てのステークホルダーとの継続的なリレーション構築を目指しています。ISO55001(アセットマネジメントシステム)の思想を基盤に、MENTENAとそれを提供する組織の両方を“アセット”と捉え、お客様の企業価値最大化を支援していく活動です。
今回、マーカスのご支援により、弊社と同じように製造業の課題を解決する様々な企業様と共創し、お客様の体験価値やコンテンツの質を高めるといったことを実現できました。こうした取り組みは、まさにメンコネが目指すところです。
マーカスを選んだ理由
松山:吉田様に初めてお会いしたのは、展示会でした。お話を伺う中で、これからどんどんマーケティング活動を広げていくフェーズにあると思いました。数あるマーケティング支援会社の中から、マーカスを選んでいただいた理由をお聞かせいただけますか。
吉田:大きく2つあります。1つ目は、マーカスはWeb解析からコンテンツ制作、セミナー、展示会、広報活動など、マーケティング施策のほぼ全てを網羅して支援してくれることです。最初は、複数のアウトソーシングサービスを比較しながら始めたのですが、ほとんどの会社がWeb制作は得意だけれど他は対応できなかったり、作業のみ、戦略のみの対応だったり、特定の領域に限定されています。
事業が成長していくと、成果が出ている施策を増やしたり、うまくいかなかった施策はやめたりと予算配分を調整していく必要がありますが、たとえばWeb制作のみの会社の場合、Web施策を減らしたくないという心理が働くのでコミュニケーションがだんだんずれていってしまいます。
マーカスは施策起点ではなく、成長フェーズに合わせた包括的な提案と実行支援をしてくれるので、事業の成長スピードに合わせて、活動と視座の両方を広げていける点に魅力を感じました。
2つ目は、松山さんが全体戦略の入口から出口までマネジメントされていて、弊社の戦略や組織状況を深く理解された上で、リソースと優先順位付けのコントロールをしてくれることです。そこまでの支援をしてくれるマーケティングサービスはこれまで見たことがなく、専門家としての力量を感じました。
松山:ありがとうございます。吉田様から全体戦略や様々な情報を共有いただけたおかげで、提案しやすかったというのが大きいです。
吉田:ただ提案されるのを待っている姿勢では、どうしても単機能的な施策の提案にとどまってしまうので、お互いに情報を出し合うことがとても大事だと思っています。戦略の全体像はもちろん、将来的にどんな構想を描いているかなどの情報も提供しながら相談することが、長期的に良い成果を生む秘訣かなと思っています。

一つひとつの施策が着実に成果につながり、成長基盤が構築された
支援内容:共創コンテンツ/デジタルマーケティング/診断コンテンツ
松山:これまで支援させていただいた内容は、メディア向け事業戦略説明会のサポート、パートナー企業の開拓から始めた共創コンテンツ施策、デジタルマーケティング領域ではWebサイト改善やWeb広告の制作・運用、ナーチャリングメールのスコアリング設定・定期配信などがあります。
このほかにも、インサイドセールスのトークスクリプト作成、製造業の方々に向けた「設備保全DX診断」の企画・制作など多岐にわたっています。とくに手応えを感じた施策がありましたら、ぜひお聞かせください。
青木:自社だけでは実現できなかったという点でとくに手応えを感じたのは、パートナー企業様と一緒に取り組んだカンファレンスやホワイトペーパー制作などの共創コンテンツ施策です。
カンファレンスは4回実施しましたが、マーカスのご支援によって初回から10社弱のパートナー企業様を集めることができました。
共催イベントでは配慮すべきことがたくさんあり、企画から運営まで細やかな段取りが求められますが、マーカスのサポートがあったおかげでスムーズに進められ、大成功といえるものになりました。回を重ねるごとにリピート参加を希望されるパートナー企業様が増えておりまして、これもマーカスが細やかに取りまとめてくれた成果だと思っています。
▼カンファレンス実施例

また、8社で制作した全26ページの共創ホワイトペーパーにおいても、単なるリード獲得にとどまらず、お客様に質の高いコンテンツを提供することでブランドの信頼性を向上するという、質的変化の大きい施策と感じました。
▼共創ホワイトペーパー



マーカスを活用して得られた成果

松山:マーカスを活用してどのような成果を得られているか、また、組織的な変化がありましたら、ぜひお聞かせください。
青木:共創コンテンツ施策やデジタルマーケティング施策が進み、リード獲得数が安定的に増加しました。また、スコアリング設定など高度なナーチャリング設計ができるようになったことで商談化プロセスが体系化し、問い合わせ数も増えています。
パートナー企業様については施策のところでもお話ししましたが、1年間で20社まで拡大でき、継続的に共創企画のお声がけができるほど強いパイプをつくれました。これは本当にマーカスのご支援があってこその成果で、非常に感謝しています。
また、私の時間を広報活動に広げられる余裕ができたことで、業界紙をはじめ、メディアの露出頻度が大幅に増加しました。以前はほぼゼロだった記事掲載が直近では毎月数件のペースで露出できていて、ソートリーダーシップの確立という目標に向かって一歩ずつ進んでいる実感があります。
組織面でいうと、マーカスのノウハウが社内に浸透しつつあり、様々なプロジェクトをスピーディに回していく型化が進んでいます。マーケティング部の成長基盤構築に、マーカスが確実に良い影響を与えてくださっていると感じています。
吉田:一つひとつの施策が、数値面でも着実に成果として表れてきています。Web広告でいうと、約半年間で600万円程度の新規受注ができています。MENTENAは97%超えの継続率となっていますので、LTVに換算すると投資対効果は二重丸です。
もう一つ、恒久的な成果と思っているのは、データの一元管理ができるようになったことです。マーカスは様々な施策においてデータドリブンな支援をしてくれるので、Webやアナログで実施した施策と、SFAの受注情報をつなぐことができました。
Web広告を見た方がいつ商談化したのか、いつ受注できたのかなどのデータがつながったため、データマネジメントをしていける形ができました。ずっと実現したかったのですが、自分だけでは時間の捻出が難しかったので、私にとって大きな価値です。

松山:CV向上の施策として「設備保全DX診断」をご提案し、質問票作成から報告書フォーマット作成までサポートさせていただきました。設備保全業務におけるデジタル化の現状をアンケートを用いて客観的に評価し、改善策の提案につなげていくというものですが、こちらは成果がありますか。
▼設備保全DX診断 ご報告レポート例


青木:ご提案いただいたときは本当に目から鱗が落ちる思いで、松山さんの引き出しの多さに驚きました。お客様の企業価値を最大化していくという、弊社の戦略を深く理解しているからこそのご提案で、実際にご利用いただいたお客様の反応もとても良かったです。長期的にやっていきたい施策になっています。
吉田:インサイドセールスのナーチャリングコールで、設備保全DX診断について紹介すると、とても反応が良いですね。始めてからまだ2〜3カ月ですが、30社ほど回答をいただいています。構造化されたデータが蓄積されるという点においても、非常に有用な施策だと思っています。
じつは、この診断コンテンツを弊社の社長が高く評価しています。弊社が発信しているアセットマネジメントの考え方に適合する企画であり、この診断コンテンツをサービスの一環としてお客様に提供していくことも計画中です。経営の根幹に関わるところでも、とても良いアイデアをいただきました。
弊社とお客様を深く理解している、チームの一員のような存在
マーカスへの評価
松山:マーカスを活用してみて、どのような所感をお持ちでしょうか。
青木:最初に感じたのは、戦略と実行の両輪を高い水準で回されているということです。KPIから逆算した解像度の高い戦略設計をされ、マーケティング活動を点ではなく線で展開していくノウハウもあり、マーカスと一緒に取り組む中でマーケティング部全体の成長につながると思いました。また、弊社やお客様の課題について深いところまで理解していただいているので、同じチームの一員であるような感覚を持っています。
これまでの取り組みでとくに印象深いのは、パートナー企業様とのコミュニケーションの取り方です。単にホスピタリティが高いということではなく、たとえばカンファレンスを実施するにあたって、想定リード数に対してビハインドしていたら何をすればいいのか、先回りして提案してくれました。
こうした一つひとつの丁寧な対応がパートナー企業様の信頼につながり、今の成果を生み出していると思っています。
吉田:経営の観点から信頼のポイントとなったのは、稼働報告ですね。マーカスは成果物単位ではなく工数ベースの契約プランを提供されていますが、驚いたのは分単位で稼働報告される、その精度の高さです。
私も長年、マーケティング活動に携わってきたので稼働時間はある程度想像できるのですが、ここまで徹底して管理するには経験値が必要であり、プロフェッショナルチームで運営されているという信頼感を持ちました。
また、全体予算を鑑みた上で、工数をかけるべきところと抑えるべきところを絶妙なバランス感でコントロールしてくれる点が非常に助かっています。
今後の展望
松山:最後に、貴社の今後の展望とマーカスに今後期待したいことをお聞かせください。
青木:MENTENAは、3〜5年後には設備保全DXの業界標準として、工場管理システムの代名詞的存在になることを目指しています。さらに先には、SaaSビジネスに留まらず、周辺領域や海外も視野に入れたプラットフォーム化の構想があります。これを実現するには、ソートリーダーシップの確立と、パートナー企業様との共創によるエコシステムの強化が引き続き重要になります。
新しいことにもどんどん挑戦していかなければならないフェーズにあり、マーカスにはこれまでと同様に、戦略設計から実行支援まで一貫して伴走をしていただけたらと思っています。
吉田:社会・製造業などのインフラには、老朽化・高齢化・属人化といった共通課題がたくさんあります。弊社は、今後も様々なデータそのものを資産と見なし、それらをマネジメントすることで価値を生み出すことを主眼とした取り組みを進めていきます。
MENTENA事業においてもデータは貴重な資産ですが、スケールのスピード感からいくと、自社だけでその価値を最大化していくには限界があります。マーカスには引き続き弊社と“同じ船”に乗っていただき、お客様への提供価値を第一に考えられるパートナーとしてお付き合いいただきたいと思っています。

マーカスコンサルタントから
吉田様をはじめ、八千代ソリューションズの皆様は当初からパートナーとして接してくださり、上流の戦略面から相談してくださいました。コンサルタントとして非常にやりがいがあり、大きな目標に向かって一緒に前進していけることに大変感謝しております。
MENTENA事業は急成長を続けており、マーケティング活動においても機を逃さずに展開していくべきフェーズにあります。マーカスへのご要望としても、様々な施策展開に加え、マーケティング組織の成長を加速するためのサポートをご依頼いただいています。
ご支援するにあたっては、新しいやり方やアイデアを積極的に提案するなど、仕組み化・高度化を意識したノウハウ提供を心がけました。今後も八千代ソリューションズ様の一員というスタンスで、事業と組織の成長に伴走する存在でありたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
■企業紹介

社名:八千代ソリューションズ株式会社
事業内容:
- 製造業向け工場管理システム「MENTENA(メンテナ)」の提供
- データのマネジメントに関する企画、設計、開発、販売、保守、運用およびコンサルティングに関する事業
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