機能性・デザイン性に秀でた次世代アンケートツール「CREATIVE SURVEY」の企画・開発・販売を行なうクリエイティブサーベイ株式会社は、新しいアンケートツールの世界観を分かりやすく伝え、広く認知させるために導入事例記事の制作を株式会社シーラベルに委託。質が高く伝わりやすい導入事例記事をホームページに掲載することで、サイトの閲覧者数が増加し、問い合わせ件数も増加しました。また営業提案力の向上にも効果があったといいます。その背景について、取締役の菊地孝行氏にお話を伺いました。
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BtoBに特化したアンケートツール市場を切り拓く
Q:最初に、御社の強みや理念を教えてください
クリエイティブサーベイの強みは、主力事業であるアンケートツール「CREATIVE SURVEY」の先進性です。単に「アンケートを取る」だけにとどまらない、幅広い機能性と秀逸なUI/UXを兼ね備えたマーケティングコミュニケーションツールとして、多くのお客様から高い評価をいただいています。
2014年7月の設立以来、5年以上にわたり開発投資し続けており、機能性は国内ナンバー1と自負しています。元々CREATIVE SURVEYは、弊社の親会社でありデジタルデザイン業界の先駆的存在である株式会社フォーデジットが開発したため、デザインの美しさや使い勝手も突出していると思います。
Q:CREATIVE SURVEYはどのような企業に利用されていますか?取引先の特徴などがあれば教えてください
メーカー、ITサービス、不動産、出版など、幅広い業種の企業様に継続的にご利用いただいています。業種はさまざまですが、自社や自社商品のブランディングを大切にしている企業様が多いですね。どの企業様も、お客様の声を集めて商品・サービスの改善に活かし、リピーターやロイヤルカスタマーを増やすことに意欲的です。
Q:御社はマーケティング・営業における「顧客体験(CX)」の重要性も強調されていますね
いまは価格やスペックだけで製品の差別化を図るのが難しい市場環境です。ストーリー性や「エモさ」のある伝え方・売り方、つまり「顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)の提供」もマーケティングの重要な要素となっています。
素晴らしい顧客体験を提供するには、定量データだけではなく、顧客・エンドユーザーのインサイトや感情などの定性データの把握が欠かせません。その観点でもCREATIVE SURVEYは最適なマーケティングツールなので、顧客体験の価値をお伝えしながらお客様のマーケティングや製品開発に役立てたいですね。
事例記事でCREATIVE SURVEYの世界観を伝えたい
Q:CREATIVE SURVEYの導入事例記事を制作することにした背景・課題を教えてください
そもそも、市場においてCREATIVE SURVEYが「企業のマーケティング活動」や「顧客体験(CX)の創出」に役立つと認知されておらず、大きな課題を感じていました。
「顧客体験(CX)」は比較的新しい概念ですし、アンケートツールの法人市場はまだ黎明期です。一般的な認知度がまだまだ低いうえ、弊社のコミュニケーションが不十分だったこともあり、「CREATIVE SURVEYで何ができるのか」を具体的にイメージいただけていない状態でした。
そこで、新しいアンケートツールの世界観を分かりやすく伝え、広く認知させるために導入事例記事を制作することにしました。
製品の魅力やストーリーはホームページでスマートに訴求することも可能です。しかし、お客様にとっては、具体的な導入事例としてお伝えしたほうが用途やベネフィットがイメージしやすいと考えました。
これが、マーケティング観点での目的でした。
Q:マーケティング以外の課題もあったのでしょうか?
社内的には「中途採用の社員の製品知識が浅い」という課題もありました。
弊社はスタートアップのベンチャー企業として成長期にあり、継続的に人員を増強しています。入社したばかりだとCREATIVE SURVEYの製品知識や有用性の理解が足りず、お客様に適切なご提案ができないという問題が起きていました。彼らは既存のお客様と付き合ってきた訳ではないですからね。
事例記事は、経験が浅い社員の製品理解促進にも役立てたいと考えています。これは当初から強く思っていたというより、制作を進めるうちに実感するようになりました。市場を開拓するには社員の力が必要なので、社内啓蒙の一手段としても事例記事は重要な位置付けです。
Q:なぜ、事例記事を外注することにしたのでしょうか?ねらいなどがあれば教えてください
最初は社内で事例記事を制作することも検討しましたが、事例記事制作はインタビューや文字起こし、校正、お客様との調整など多くの工数があります。また、分かりやすく記事を書く能力は全員が持っているわけではありません。それでも社内で完結しようと思えばできますが、相当な時間とマンパワーを要するため、限られたリソースを記事制作に費やしたくありませんでした。
もう一つの理由は、記事に一般的な視点を加えたかったからです。CREATIVE SURVEYの世界観を熟知した社員が既存のお客様にインタビューをすると「マニアとマニアの会話」みたいになり、一般的には分かりにくい記事になってしまいます。
それでは一般のお客様にCREATIVE SURVEYの価値が伝わらないので、ある程度フラットな視点で記事を制作するため、外注することにしました。
Q:シーラベルを選んだ決め手を教えてください
弊社の主力事業は「BtoBのITサービス」なので、記事制作のパートナーとしては法人ビジネスやIT関連の知識があることが条件でした。その点でシーラベルは条件にマッチしていました。また、フリーランスのインタビュアーやライター、カメラマンを抱えているなど、記事作りの体制が整っていたところも決め手となりました。
社内の意見を取りまとめる編集長を据え、制作スピードを向上
Q:シーラベルにはどのような業務を委託しているのでしょうか
シーラベルには記事制作を取りまとめるディレクターとライター兼インタビュアー、チェッカー(校正担当者)をアサインしてもらいました。
事前作業として取材可能なお客様の選定・日程確認や、主な質問項目の作成は弊社側で行いますが、インタビューと写真撮影、記事制作、校正作業はシーラベルに任せています。納品された記事は弊社で内容を確認し、必要に応じて修正を依頼。写真の加工や図のデザイン化などは弊社デザイナーが行なっています。
Q:質問はインタビュアーではなく御社が考えているのですね
インタビューの質問は制作側が考えるのが一般的ですが、事例記事を今後の営業活動に活用する狙いもあったため、シーラベルと協議し、ひとまず弊社社員視点で質問を作成することにしました。それに基づき、インタビュアーが一般的な視点の質問を加えながらインタビューを進めます。
Q:記事制作にあたり、何か工夫した点はありますか
納品された記事に対し、社内の意見の取りまとめ役を決めました。
社員はそれぞれ製品に対する熱意やこだわりがあるので、最初は納品された記事に対してさまざまな意見が飛び交いました。ですが、私には一般的な視点を大切にしたいというポリシーがあったので、途中から私が編集長として意見を集約・判断することにしたんです。
事例記事で重要なのは「他社ではこういう風に活用している」という具体例を分かりやすく伝えることであり、時間をかけて推敲を重ね、この上なく美しい文章に仕上げることではありません。一定レベルの記事を数多く制作することが大切なのです。
事例記事がねらい通りに機能し、問合せ件数増加に貢献
Q:事例記事によって期待した効果が得られていますか?
CREATIVE SURVEYが目指す世界観やマーケティング的な有用性について、少しずつ認知してもらえるようになりました。その意味では当初のねらい通りですね。
現在、事例記事は弊社サイト「CX college」のブログ記事として公開しています。閲覧者数は徐々に増えていて、事例記事をご覧いただいた方から「こういう使い方はできますか」「話を聞いてみたい」というお問合せにもつながっています。
事例紹介させていただいた企業様の社名で検索・流入した方が、ほかの事例もチェックするなどの回遊もみられます。記事を告知したSNSからの流入・お問合せもあり、事例記事の効果を実感しています。
Q:納品物(記事)のクオリティについてはいかがですか?
目的通りに仕上がっています。世の中に伝わりやすい文章で記事化されていますし、社員の工数も最小限に抑えられています。社員のマニアックな視点だけで記事作りをするのは避けたかったので、一般的な視点を含めてCREATIVE SURVEYの特徴・世界観を発信できるようになり良かったです。
また、納品された記事はインタビュイーの方にもファクトチェックやブランディング的な視点でチェックしていただきますが、問題なく進行できています。
営業・マーケティングツールとして事例記事をフル活用したい
Q:事例記事は営業活動にも活かせそうですね
はい。事例記事をネット上に置くだけでは不十分だと考えていて、お客様の許可が得られた事例記事については営業資料として活用しています。
例えば、初めてお問合せがあったお客様に送付する会社概要資料に記事抜粋を添付しています。また、既存のお客様を訪問する際、事例記事をお見せしながら用途のバリエーションをご紹介することも。
具体的な活用事例は、新規・既存を問わずお客様に安心感を与えます。特に、CREATIVE SURVEYを導入済みのお客様は「こんな使い方もできるなら、うちも施策を追加してみよう」という話になりやすく活用度アップにつながります。
Q:今後、シーラベルに期待することがあれば教えてください
事例記事をさらに広める施策を展開してもらえるとありがたいですね。弊社が事例記事を制作する理由は、CREATIVE SURVEYを世の中に広めて市場を作るためなので。
市場開拓期のベンチャー企業の情報は、ともすると埋もれてしまいがちですが、情報拡散の選択肢が増えれば認知度を高められます。例えば、事例紹介のプラットフォームのようなものがあれば活用したいですね。
企業紹介
社名 :クリエイティブサーベイ株式会社
事業内容 :「CREATIVE SURVEY」の企画・開発・販売
従業員数 :10〜50名
URL :https://jp.creativesurvey.com